準備中
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真珠のように輝く白い歯。
わが子の生えてきた歯をはじめて見つけたときの喜びは子を持つ親だけが味わえるまさに感動の瞬間です。
この白い歯は、大切なお子様の財産といえます。お子様が自分の力でこの歯を守れるようになるまで、ご両親が守っていくことが重要です。
長寿社会になり、現在では80年生きることが、ごく普通になっています。長い人生を健康で豊かに過ごすためには、歯が健全であることが重要な条件の一つになっています。
健全な歯を育てるためのご両親の仕事は、実は乳歯が生える以前から始まっています。胎生7週目を迎える頃から、乳歯はもうできはじめているからです。
そして乳歯が顔をのぞかせるころには、もう永久歯が育ち始めています。妊娠から永久歯が生えそろう12~15歳くらいまでは、特に大切な時期です。
このとき、ご両親がどのように歯を守り育てるかが、お子様の将来の生活に大きな影響を与えるのです。
当院の小児歯科はお子様のむし歯を治療するだけではありません。お子様の健やかな成長を、歯科医の立場から支援していきます。
むし歯が1本もないときから受診をはじめ、ご両親と一緒になって、健康で丈夫、そして美しい歯を育てていきたいと考えているのです。
むし歯は、大切な歯の働きや形をそこなう、一番の大敵です。歯についている細菌が、食べ物のカスにある糖分を養分にして、次第に歯を破壊しながらむし歯は進んでいきます。ここではむし歯にならないためのポイントを挙げています。

栄養バランスのよい食事を心がけます。
乳を吸う運動は、かむ運動の基礎になります。できるだけ母乳で育て、人工栄養(粉ミルク)にたよりすぎないことが大切です。
栄養バランスのよい食事を心がけます。味つけは薄く、甘いものを与えすぎないようにします。
乳歯は、永久歯が健全で正しい歯ならびで生えるためのリード役です。生えかわるからと、安心してはいけません。むし歯や歯ならびには、ふだんから注意をします。
2歳過ぎても指しゃぶりがなおらないときは、歯ならびやあごの形に影響を与えますから、徐々になおしていきます。
早寝早起きの習慣を身につけ、楽しく毎日の食事ができるようにします。
歯のためによい、カルシウムやその他栄養バランスのとれた食事にする。
歯ごたえのある食べ物を多くします。
おやつは、3回の食事でとりきれない栄養を補います。甘いお菓子やスナック菓子、ジュースや清涼飲料水ばかりにたよらないようにします。
栄養を全身に送るためのスタートは、食べ物をかみ砕いて飲み込むことからはじまります。よくかむことが、健康な体づくりのスタートです。
よくかむことで、歯は丈夫になり、あごの発達をうながします。
歯が生えたら、すぐ歯ブラシに慣れるようにします。また食事のあとは、できるだけ歯をみがくようにしましょう。自分で歯をみがくようになったら、最初はお母さんが仕上げみがきを手伝います。

生後6ヵ月を過ぎると、乳歯が生えはじめます。このときから、歯みがきが必要になります。最初は前歯しか生えていないのでガーゼ等でふく程度でも大丈夫ですが、授乳をしたまま寝かせないことがポイントです。
歯みがきが、自分である程度できるようになっても、8~9才くらいまではうまくみがけないので、汚れをきれいに落とすために、仕上げみがきが必要です。
フッ素は、歯の表面のエナメル質を強くし、むし歯になりにくくします。歯が生えてきたときから塗りはじめてよいのですが、年齢に応じた利用法がありますので、歯科医によく相談してください。
※むし歯のできやすいところ: 上顎前歯の歯と歯肉の境目(歯頸部)

1才6ヵ月になると、上下の前歯12本と奥歯4本の乳歯が生えてきます。また保健所での1才6ヵ月健診があります。このとき、心身の発達をチェックしますが、歯についても、生えている歯の数と種類、むし歯や汚れの状態、かみ合わせの状態などをチェックします。この時点でむし歯をもっているお子様は少ないのですが、3才児になると、むし歯がとても増えています。
このあいだにとくに気をつけてほしいのは、次のような点です。
甘いお菓子やジュース、清涼飲料水などを、だらだらととらないようにしましょう。
もう哺乳びんは、卒業させてください。
むし歯がないうちに、歯科医の健診を受けましょう。むし歯になってから歯科医院に行くよりも、1本もむし歯がないときから相談し、食生活の改善や歯みがきの指導を受けてください。
その他にも、心配なことがあれば、いろいろな相談にのってくれます。
※むし歯のできやすいところ:上顎前歯の歯と歯の間(歯間部)

3才になると、3才児健診があります。歯の健診も、歯科医が20本の乳歯が生えそろい、かみ合わせがきちんとできているか、またむし歯になりやすいのか、などをチェックします。
3才児のむし歯の状況をみると、これから先の歯の状況を予測することができます。そうした意味でも、改めて歯の健康や育児の方法を見直すよい機会になります。
信頼できる、かかりつけの歯科医をもち、定期的に健診を受けることで、適切な指導を受けたり、わからないことを気軽に相談できます。

6才ごろになると、乳歯の奥歯のさらに奥に最初の永久歯が生えてきます。この歯の名前は、第一大臼歯で、一番大きくかむ力が最も強い大切な歯です。また6才ごろに生えるので「6才臼歯」とも呼ばれています。
6才臼歯は、最も大切な歯なのに、むし歯になりやすい歯です。
それは、次のような理由があるからです。
6才臼歯のむし歯予防には、本人、お母さん、歯科医の協力が必要です。

永久歯のみがき方も、乳歯のみがき方と基本は変わりません。歯科医院で正しいみがき方の練習を教えてもらいましょう。
(右のイラストと併せてご覧ください)
1.歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ちます。
2.毛先を歯と歯肉と境目に45度にあて、小刻みに振動させます。
3.臼歯などのかみ合う咬合面では、直角にあてて溝の中の汚れをかき出すようにします。
1.歯ブラシは親指でおさえるようにして、軽く握ります。
2.歯に毛先を直角にあてて細かく動かします。
3.前歯の内側は、歯ブラシをたてて汚れを外にかき出すようにします。
歯と歯のすき間ができている場合は、歯間ブラシを、すき間のない場合は、デンタルフロスを使うと効果的です。
